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(社)富山青年会議所2012年度理事長所信 |
理事長 石ア 大善 |

「世界の歴史を繙くとき青年の残した足跡は実に偉大であります。それは理想と実行を結合する情熱が青年にのみ與へられた特権だからであります。
第二次大戦後世界の情勢は一変し、祖国日本も亦、新しく、生まれ変わり、輝く独立を迎えて国際社会に進出し力強く自立経済の第一歩を踏み出さんとする時、吾等青年経済人に課せられた使命は重く且つ大なるものを痛感する次第であります。」
(設立趣意書より)
歴史を振り返ると、我が国には敗戦という国の苦境から見事に復興を成し遂げた先達の偉大な功績があります。先達は一面の焼け野原の中で自らを奮い立たせ、何よりも平和への尊さを感じながら、決して諦めることなく、社会の再生を成し遂げられました。このとやまのまちにおいても同様に、私たちの先達が高い理想と熱い情熱のもと、明るい豊かなまちの実現を目指して運動を展開し、復興に多大な功績を残された歴史があります。
現代では2011年3月11日、東日本大震災という我が国が経験したことのない大災害に端を発した様々な社会問題が、私たちの周囲に暗い影を落としています。物質的な豊かさに慣れてしまった現代と、敗戦という絶望的な状況であった時代とは、時代背景が違い社会制度やまちづくりに関する人々の価値観など大きく異なります。
しかし、同じ「国難」といえる今だからこそ、私たち青年が希望を持って明るく運動することがまちの人々から求められています。
「大いなる希望を持て 希望が人をつくる」
イギリスの詩人、アルフレッド・テニスンが残した言葉です。大きな希望を持ち、様々な困難を乗り越えていくことで人は磨かれます。そして、その姿は必ずやまちに暮らす人々の心に響きます。
このような混迷の時代だからこそ、私たち青年がこのまちの希望溢れる未来の実現のために壮大な夢を描き、希望を持って現代を駆け抜けましょう。

先行き不透明な現代において、私たちの周囲には政治や経済などに象徴される社会的な問題が山積しています。私たちはこのような時代にただ手を拱いて時間が過ぎるのを待つだけではなく、問題を解決するために、周囲の人々を導きながら行動を起こしていかなくてはなりません。
リーダーは様々なことを解決するために、まず現実を問題視することが重要であり、問題に対する当事者意識が、行動を起こす時のきっかけになります。私たちは様々な機会を通じ、多角的に物事を捉え、様々な発想を生み出すリーダーとしての資質を向上し、問題解決に向けて行動していかなくてはならないのです。
また、JCは役職や業種、企業規模など様々な境遇の青年経済人が集まり構成されています。私たちには企業活動を通じ、地域の活性化に貢献しなくてはならない、という企業のリーダーとしての大きな役割があります。先行き不透明な現代に、景気や社会環境の悪さを理由にするのではなく、変化に迅速な対応をし、健全な企業経営を実践していかなくてはなりません。私たちは必要とされる企業のリーダーとして、個々のスキルアップを通じて周囲に大きな影響力を発揮していかなくてはならないのです。
物事を幅広く捉える俯瞰的な判断力と豊かな発想から生み出される想像的な問題解決力はこれからのリーダーに必要不可欠な要素であり、混迷の時代に流されることなく、大きな夢を持って行動することができるリーダーがまちの人から求められているのです。
私たちは、このまちの明るく希望溢れる未来に向かって広く運動を展開していかなくてはなりません。JC運動の継続と組織の発展を考える上で、同じ志と熱い情熱を持つ新たな会員の拡大は必要不可欠です。
全国的に見ても会員の減少に歯止めがかからず、富山JCにおいても、会員拡大は急務の課題であります。全会員で会員拡大の重要性を今一度認識し、拡大運動に取り組んでいかなくてはいけません。さらに現代は運動を通してJCの魅力を発信し、会員拡大に繋げていくという観点が非常に重要な時代です。熱い情熱を持ち、このまちのために運動する姿は必ず人の心に響きます。それが私たちの運動への理解者を増やし、同じく志高い仲間を増やすことに繋がっていくのです。
理想のまちの実現に向けて、今まで以上に積極的に運動し、拡大運動を広く推進していくことで希望溢れるJAYCEEを発掘していきましょう。
昨今の子ども達にはいじめや不登校、引きこもりや他人とのコミュニケーション能力の低下など、様々な問題が発生しています。また、人の温かさや痛み、苦しみを理解することができない、自分の将来に誇りや夢を持てず、失敗することを恐れ、目標に向かって努力することの大切さを見出せないという精神面の未熟さが見受けられます。
私たちは責任世代として、明るい豊かな社会を担う次世代の育成運動を継続していかなくてはなりません。次世代の豊かな心を育み、子ども達の笑顔溢れるまちづくりを推進することは私たちの重要な責務なのです。現代の子ども達は、核家族化や競争心を煽る学歴社会の弊害として、人間として最も重要なことを学ぶ機会が少なくなっているのではないでしょうか。少子化が叫ばれる昨今、ますます事態は深刻になってきます。次代を担う子ども達には、現代の社会から忘れられがちである道徳心という、日本人が古来より大切にしてきた人として当たり前の価値観を、しっかりと伝えていかなくてはなりません。私たちは希望溢れる未来を生きる次世代に、人間として最も重要な他者を思いやり、感謝する心を伝播していかなくてはならないのです。
希望溢れる未来の創造のために、子ども達が失いかけている思いやりや感謝する心を取戻し、健全で道徳心が備わった大人に成長していくことを願い、次世代育成運動を展開していきます。

時代や人の価値観が年月の経過と共に変化していく中で、このまちが持続的に発展していくためには、ここに暮らす人々がより誇りに思える文化を、多くの市民の力を結集することから広めていかなくてはいけません。
私たちJCは希望溢れる未来に向けたまちづくり運動の先頭に立ち、多くの人のまちを良くしようという志を束ねることで、その運動の輪を行政や企業、諸団体へ広げ、共に活動する機会を創っていく存在でなくてはならないのです。中長期的なビジョンを掲げ、まちの風物詩として定着する事業を構築していくことで、まちに活気が溢れ、人々は今以上に愛着が生まれるのではないでしょうか。着眼大局着手小局、青年らしくこのまちの希望溢れる未来に向かって壮大な夢を描き、たくさんの個の力を結集させて大きな力に変えていく運動を展開していかなくてはいけません。
このまちのために多くの人々が生き生きと活動している姿が溢れているまちが、私の考える理想のまちです。理想の実現に向けて、リーダーとしての気概を持ち新しいまちの文化を創造していきましょう。
2012年、富山JCは設立から60周年を迎えます。私たちが今こうしてJC運動を行うことができるのは、先達がJC運動を通じ多大なる功績を残し多くの人から支持されてきたからです。この節目となる一年を、これまでの運動を更に発展させる絶好の機会としていかなくてはなりません。
新たな歴史の第一歩を刻んでいくにあたり、先達が培ってきた歴史を紐解き、設立当初よりその時代に即応した観点を持ち成し遂げられてきた偉業と、またその根底に一貫して流れる熱き思いを継承します。今以上にまちから必要とされる組織となるために、富山JCの原点を再確認すると共に、私たち富山JCがこのまちに果たしてきた役割を振り返らなくてはいけません。また、新たなる10年先を見据え、未来へ挑戦する姿勢を示す機会とするためにも「この組織は来年もまちに暮らす人々に必要とされるのか」「10年後にまちに良い影響をあたえることが出来ているだろうか」という観点を持ち、先達への感謝の気持ちを忘れることなく、明確な行動指針を掲げ、運動を展開していきます。
いつの時代でも人々からの信頼と負託にこたえ、60年の長きにわたり歴史と伝統を積み重ねてきた富山JCの会員であることに誇りをもち、これからのまちのために率先して行動していきましょう。
富山JCのみならず、日本全国はもとより世界中で多くのメンバーが同じ志のもと、明るい豊かな社会の実現のために活躍しています。私たちには、日本全国だけでなく世界中に多くの仲間がいます。日常生活や企業活動ではなかなか得ることができないネットワークが富山JCにはあるのです。このネットワークを自らの成長に活かすために、同じ志の仲間と積極的に交流し、友情を育んでいきましょう。他のJC運動と同様、組織に所属しているだけでは得るものは多くありません。日本JCや他LOMの運動へ積極的に参加し、仲間と交流することで、自己研鑚と同時に組織進化のヒントやチャンスを得ることができるのです。
そして、私たちはこのまちに暮らす人と今以上に良い関係を築くために、運動を積極的に発信することが必要です。このまちの希望溢れる未来のために積極的に運動する青年の姿を周囲に広め、その背中を見ていくことで、まちづくり運動の輪は広がっていきます。
さらに、公益法人制度改革に伴い名実ともに公益性が求められる時代に入り、私たちは健全な財務内容のもとで、法令を遵守し、周囲から認められる公益性と透明性に優れた組織の確立を目指さなければなりません。表面的な手法や形に囚われ過ぎることなく、希望溢れる明るい未来のまちのために、最大限に効果が生まれる運動を目指します。
修練・奉仕・友情というJCの三信条を達成するための原動力は会員同士の絆であります。私たちはこの富山青年会議所という舞台で、お互いに出会うことが出来た縁に感謝し、またその縁を大事に、共に苦労し共に喜び合うことで、会員間の絆がより強固になっていきます。そして全会員一丸となって、このまちの希望溢れる未来の実現を目指していきましょう。万人に平等に与えられた時間の中で、私たちはこのまちや周囲の人々に対して少しでも良い影響を与える時間を過ごすことができるか、ということを常に追求していかなくてはなりません。いまこの瞬間を有意義な時間にするという意識を持ち行動することで、会員一人ひとりがより輝き、魅力的な人間になります。
60年という長きにわたり、歴史と伝統を積み重ねてきた私たち富山JCは、このまちにとって必要不可欠な組織として、また背中で語ることで未来を担う子ども達の豊かな心を養う青年として、これからも周囲から頼られる存在であり続けなくてはなりません。いつの日も先達の創始の気概を忘れることなく、夢を描き個の力を重ね、多くの人々からの信頼と負託に応えていきましょう。それが青年として私たちに与えられた使命であり、その実現のために行動できることが、私たちの特権なのです。かけがえのない仲間と共に、JAYCEEとしての誇りを持って運動を展開していきましょう。
自分を信じ、貴重な時間をより尊いものとして、仲間と共に希望溢れる未来に向かって立ち止まることなく運動し、現代を駆け抜けよう!